330psと予想されている次期ゴルフR。そんなスーパーホットハッチに肉薄する300psというパワーを備える「新型ゴルフGTI TCR」が、ニュルブルクリンクサーキットで走り込みを行っている。
「新型ゴルフGTI TCR」のこの時期でのニュルでの走り込みは一体何を意味するのか。新型ゴルフRよりも早くデビューするのか、それとも、新型ゴルフRの後にデビューするのか。メーカー側としては、「売るための秘策」があるのだろうが、動力性能と価格が限りなくゴルフRに近いこのクルマを一体どれだけの人が買うというのか。
新型ゴルフGTI TCRは、自らの技量とマシンとの一体感を何よりも大切にし、「Fun to drive」をこよなく愛する純粋なエンスー向けの特別なクルマなのだろう。
ゴルフRは、急発進させても路面に吸い付いているかのごとくブレずに真っ直ぐ前へ進む。一方のゴルフGTIは、おケツを振りながら前輪の強烈なパワーで猛烈に前へと進む。好みによるが、ゴルフGTIのやんちゃな感じは、ヒヤッとするがゆえに愉しさこの上ない。ドライバーが限界を感じながら運転できる分、操っている感も強く、愉しさが倍増するのかもしれない。
そんな愉しみを究極にまで磨き上げた「新型ゴルフGTI TCR」は見た目からしてやる気満々。標準のゴルフGTIとは明らかに違う大きなハニカムグリルに、大型のリアスポイラー、そして爆音を轟かせそうな大型のエキゾーストパイプ。見た目の演出はバッチリである。
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▶ニュルFF最速を目指せる動力性能
「ゴルフ GTI TCR」のエンジンは、発表されたばかりの新型ゴルフGTI(245ps/370Nm)を大幅にパワーアップさせ、300ps/400Nmを発揮すると予想される。
トランスミッションは欧州では6速MTが標準となり、電光石火のシフトチェンジでお馴染みの7速DSGはオプション設定となる。300psの強力なパワーを受け止める前輪には、XDS(VW版リミテッド スリップ ディファレンシャル)が装備され、トルクステアをしっかり抑え込み、見事な高速コーナリングを可能にしてくれるだろう。
0-100㎞/h加速は、現行モデルの5.6秒以下になると思われる。ちなみにこのタイムは、FFホットハッチのライバルであるシビックタイプR(320ps/400Nm)と、メガーヌR.S.トロフィー(300ps/420Nm)は共に5.7秒なので、ライバルの2台よりも0.1秒以上速い。
「新型ゴルフ GTI TCR」は、パワーではライバルにやや劣るものの、肝心の速さはNo.1だ。
Source:statesidesupercars
▶245psの新型ゴルフGTI
「ゴルフGTI TCR」がレギュラー入りしてからというもの、標準モデルのゴルフGTIが大人しく見えてしまうのは仕方ない。しかし、これほど実用的で速く、しかもお財布に良心的な元祖ホットハッチことGTIは、やはり抜群の商品価値がある。そんなゴルフGTIはEA888型2.0ℓ4気筒ターボを搭載し、パワーは245ps(15ps向上)/370Nm(20Nm向上)を発揮する。パフォーマンスは公表されていないが、これまで6秒台だった0-100㎞/h加速が、いよいよ5秒台に突入すると言われている。もう十分以上のパワーと速さである。
トランスミッションは欧州では6速MTが標準となり、7速DSGはオプション設定となる。逆に、日本では7速DSGが標準となるだろう。そして、前輪には電子制御ディファレンシャルロックのXDSが搭載され、ESCとの協調で軽快で気持ちの良いコーナリングを実現してくれるはずだ。
使い勝手の良い大きさ、家族5人で乗れて荷物がしっかり載せられる実用性、アクセルを踏み込めばめっぽう速く、見た目もスポーティでカッコいい、そして何とか頑張れば買える価格。やはり、魅力的なクルマだ!!
Source:The Wheel Network
Source:Motor1, Volkswagen
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