VW初のスモールSUV、「Tクロス」誕生

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フォルクスワーゲンは、同社初となるスモールSUV「Tクロス」を発表した。Tクロスは、6代目ポロをベースとした都市型スモールSUV。ゴルフをベースとするT-Rocやティグアンの弟分にあたる。

 

最新のポロは、目をつぶって助手席に座っている限り、ゴルフに乗っていると錯覚してしまうほど進化している。このポロをベースとするTクロスの実力や、いかに。

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▶ポロより大きなボディ

Tクロスは、VWグループの小型車用プラットフォーム「MQB A0」を採用。全長は、4,110mmと、ベースのポロよりも50mm長い。ホールベースは、2,560mmとなり、ポロとほぼ同じ。全高は1,558mmと、ポロより高くなっている。その結果、着座位置は、ポロよりも100mm高く、SUVらしい良好な視界を確保。

 

大きくなったボディのラゲッジルームは、通常時で385ℓから455ℓを確保。351ℓのポロよりも、大きい。そして、後席をすべて倒すと、1,281ℓもの荷室容量が生まれる。

 

携帯端末が欠かせない現代。Tクロスは、4つのUSBポートを備える。これで、遠出の際も、バッテリーは心配いらずだ。

 

Tクロスは、ベースのポロよりもボディが大きく、SUVとしての実用性はもちろん、高くなった天井のおかげで、より開放感に富んだ室内空間が実現されているだろう。

 

▶4種類のエンジンラインアップ

Tクロスのエンジンは、ガソリン3種、ディーゼル1種、合計4種類のエンジンを展開。

 

ガソリンエンジンは、1.0ℓ3気筒ターボ(TSI)が2種、1.5ℓ4気筒ターボ(TSI)となる。1.0ℓモデルは、95psと115psの2モデルが用意される。一方の1.5ℓモデルは、150psを発揮し、発売時でのトップモデルとなる。

 

ディーゼルエンジンは、1.6ℓ4気筒ターボディーゼル(TDI)となり、95psを発揮する。

 

トランスミッションは、エンジンによって、5速ないし6速マニュアルか、7速DSGが組み合わされる。駆動方式は、すべてFFとなる。残念ながら、4MOTIONの設定はない。

 

ホイールは、オプションを含め、16インチから18インチまで用意される。そして、外観や内装がよりスポーティな「R-Line」も設定される。

 

Tクロスは、アメリカや中国などのSUV大国向けにしては小さすぎるので、欧州や日本の都市部向けのクロスオーバーと考えて良いかと思う。週末に、家族や仲間と一緒に、ちょっと遠出するのに適したクルマだ。フォルクスワーゲンも、そういった製品コンセプトでTクロスを開発したはず。だから、パワフルなエンジンや、4WDによる悪路走破性を設定しなかったのだろう。

 

あまりにビジネスライクな感じがしないでもないが…

 

▶インテリアと運転支援システム

インテリアは、新型ポロと同じだ。運転支援システムとしては、エマージェンシーブレーキングシステム、レーンキープアシスト、ブラインドスポットモニター、ヒルスタートアシストなど、一般的な運転支援システムは、もれなく備えている。オプションで、アダプティブクルーズコントロール、パークアシストを設定できる。その他のオプション装備は、ワイヤレスチャージャーや、サンルーフなどがある。

 

▶今後の展開

欧州を皮切りに、来年早々から、発売される予定だ。

 

主力モデルの発売後にポロGTIの2.0ℓ4気筒ターボ(200ps/320Nm)を搭載したTクロス GTIが登場する可能性は高い。

 

ライバルは、現状よりコンパクトなフルEVのミニカントリーマン、日産ジューク、レクサスのコンパクトSUV「UX」。SUVよりは、ミニバンが幅を利かせる日本。果たして、Tクロスを含め、未来のスモールSUVたちは、日本の市場に受け入れられるか…

 

Photo source:Volkswagen

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