新型ゴルフR、歴代最強最速か

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来年発売予定の8代目ゴルフを巡り、早くも「新型ゴルフR」についての期待たっぷりの予想が飛び交っているようだ。特別な実用車である新型ゴルフRは、新開発の48Vマイルドハイブリッド搭載で一段上の正常進化を遂げそうだ。

 

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▶新型ゴルフRの予想スペック

AMG A45やアウディRS3などのプレミアムなホットハッチや、ガチンコのライバルであるフォード フォーカスRSにやや溝を開けられつつある中、新型ゴルフRのスペックは現行のゴルフRから大幅にパワーアップされそうだ。

 

ライバル達は一様にして、48Vマイルドハイブリッドを搭載した400ps以上のパワーを持つエンジンを開発している。もちろん、今のトレンドであるDCTと4WDを介し、その非日常的なパワーを余すところなく路面に伝える。新型ゴルフRもこの公式から外れることはないだろう。

 

現行の310psの2.0ℓ4気筒ターボは400ps以上の怪物へと進化し、シームレスな電光石火の7速DSGを介し、その暴力的なまでのパワーを4MOTIONで路面へと叩きつける。

 

そして、8代目ゴルフに搭載予定の48Vマイルドハイブリッドシステムも当然のことながら新型ゴルフRにも搭載され、リニアな加速は洗練され、街中での ストップ&ゴーでの滑らかな走り出しに寄与してくれるはずだ。そんなモンスター級のスペックを備えたゴルフRのパフォーマンスは、0-100㎞/h加速が4秒台前半になると予想する。

 

ゴルフRは少し頑張れば手の届きそうな存在だけに、数字を眺めているだけで想像がどんどん膨らんでしまう。興奮気味の頭を少し冷やすべく、48Vマイルドハイブリッドの働きについての話をしておこう。

 

▶48Vマイルドハイブリッドの働き

新開発の48Vマイルドハイブリッドは、エンジン始動時に電気モーターがエンジンをアシストし、駆動トルクを瞬時に高め、スムーズな走り出しを可能にする。また、この電気モーターによって、高速道路などの低負荷走行時にはエンジンを停止し、コースティング(惰性走行)することも可能だという。

 

そして、減速時には、電気モーターのバッテリーに電力を蓄え、DC/DCコンバーターを介して、12V電源にも必要な電圧を供給するそうだ。このように、エンジンに負荷がかかる始動時や加速時に電気的アシストを介入させることで、パフォーマンスの向上と環境性能の向上を高次元で両立させる。

 

▶予想スタイリング

ワーゲングループのヘルベルト・ディースCEOによると、ライバルに差をつけられつつあるホットハッチ市場において、新型ゴルフRの存在感をこれまで以上に際立たせたいという。

 

新型ゴルフRは、その見た目からも特別な存在としたいのだ。

 

究極のゴルフたる「R」は、究極の動力性能をドライバーにしっかりアピールできるような過激でアグレッシブなスタイリングへと変貌するようだ。これまでの控えめな外観は、現行のゴルフRが最後になるかもしれないのである。

 

より精悍なフロントマスクと、これまで以上にカーボン素材を多用することでサーキットを意識したスタイリングを期待したい。クアッドエキゾーストには、可動式のフラップが備わるとなおさら良いだろう。

 

足元には、これまで以上に軽量でレーシーなデザインのホイールと、ブルーのブレーキキャリパーの復活なんかがあると、ゴルフRのファンはたまらないのではないか。

 

「R」のオーナーにとっては、駐車場で佇む新型ゴルフRの特別な存在感は、これまで以上に心躍るものとなるに違いない。

 

▶Rファミリーの今後

日本では、「R」と言うとゴルフとゴルフヴァリアントの2車種しか存在しない。一昔前だと、パサートR36、トゥアレグR50というものも存在した。欧米では、もう生産終了になってしまったが、シロッコRというものがあった。

 

3ドアのハッチバックであるが、見た目はクーペのような美しい曲線を纏い、ゴルフRとのカニバリを避けるため、強大なパワーをFFで操るというモデルだったのだが、その美しさと武骨なパフォーマンスの競演がなんともしびれる魅力的な一台だった。

 

ワーゲンは、高品質で安心安全な実用車としてのブランドイメージがある。それとは別に、今後は究極のパフォーマンスを発揮する「特別な実用車=R」に価値を見出してくれる、そんな顧客の要望に積極的に応えていく構えだ。その一例として、ゴルフベースのT-ROCやティグアンのRモデルも、順次市場に導入する予定だという。

 

現在は、空前のSUVブームである。T-ROCやティグアンはコンパクトSUV界のゴルフのようなものであり、実用性とオフロード性能、そして、究極の動力性能を兼ね備えたT-ROC R や ティグアンRには、間違いなく熱い視線が注がれるだろう。

 

ただ一つ提言をするとすれば、マシンとの一体感から生まれるドライビングプレジャーの追求に一段上のクオリティーを求めたい。

 

ゴルフR7.5は、圧倒的なパワーで速く、最新の4Motionでがっちり路面をとらえる。街乗りでも高速走行でも完成度の高いDCCで快適そのものだ。レースモードでのエンジンサウンドの迫力は十分で、シフトダウンしたときのブリッピングに至るまで見事な演出がなされている。

 

しかし、最新のメカニズムで隙なく完璧に仕立てられてしまうと、ドライバーのスキルを介入させられる余地がなく、ドライビングプレジャーが薄まってしまう。裏を返せば、ドライバーの裁量範囲が広い方が、運転は楽しいのである。

 

自分のスキルとクルマが対話しながら、限界を探っていく。エキサイティングなクルマに仕立てるには、人の感性やスキルとクルマが対話できるような一体感を生み出す仕立てが好ましいのではないかと思う。

 

Photo source:Volkswagen

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