2020年に、世界限定3,000台で発売されることが公表された3代目となる新型ミニJCW GP。
3代目JCW GPは、300ps超というミニ史上最強のエンジンを搭載し、最も速くサーキットを疾走するという。ミニの専売特許である、「ゴーカートフィール」は、その極みへと駆け登る。
赤いカモフラージュを纏った3代目JCW GPは、エンスーを唸らせるエキゾーストノートを轟かせ、発表間近の新型8シリーズ グランクーペを従えニュルを疾走。その姿は、何とも頼もしい。
3代目JCW GPは、相当に期待できる「リトル ロケット カー」に違いない!
SPONSORED
SPONSORED
▶コンセプトモデルに近い外観
現在、3代目となる新型JCW GPは、ニュルブルクリンクサーキットでテストを重ねている。しかし、サーキットに現れたテスト車両の出で立ちは、公式発表前というのに、厳重なカモフラージュ姿からはかけ離れたもの。3代目JCW GPの輪郭がはっきりとわかる。しかも、巨大なリアウィングの両サイドに光る「GP」のロゴがくっきり見えるほどだ。
いよいよ公式発表間近か?と気持ちを猛烈に前のめりにさせる演出だ。
さて、テスト車両では、サイドブレードのような前後のフェンダーフレア、「GP」ロゴが刻印された巨大なリアウィングを装着し、その出で立ちからは「ミニ」ではなく「デカ」と呼んだ方が相応しいのでは?と思ってしまうほど。そして、ホイールの奥からは、真紅の6ピストンの巨大なブレーキキャリパーが顔をのぞかせる。
一方、レースカーのようなフロントのリップスポイラーとリアディフューザー、そしてユニークな細長いサイドミラーの装着は、現段階では見送られているようだ。とはいえ、コンセプトモデルに近い外観であることは、嬉しい限りだ。
▶ミニ史上最強の300ps超のエンジン
3代目となる新型JCW GPには、2.0ℓ4気筒ターボが搭載される。しかも、そのパワーは、ミニの歴史上初となる300ps超。感の良い方なら、ピンとくるだろう。BMWのFFプラットフォームの300ps超のエンジンと言えば、「X2 M35i」。306ps/450Nmを発揮するBMW最強の4気筒エンジンは、0-100㎞/h加速を4.9秒でこなす性能の持ち主だ。
このエンジンは、今秋デビューが予定されている新生1シリーズのトップモデルである「M135i xDrive」に搭載が噂されているものでもある。
ミニの体躯から考えると、ちょっとパワフル過ぎるのでは…と思わないこともない。なぜなら、BMW最強の4気筒エンジンを搭載する「X2 M35i」と「M135i xDrive」は、どちらもxDriveにより四輪全てを駆動してパワーを路面に伝える。一方、3代目JCW GPは、FFの「ゴーカートフィール」の究極モデルだけに、前輪だけで300ps超を受け止めることになる。しかも、この3つのモデルの中では、最も小さい。
とすると、最近のBMW的な味つけを想像するに、ミニも例外に漏れずALL4(xDrive)で武装するということになるのか… それとも、BMWのMモデルにならい、「JCW GP COMPETITION」のような究極の中の究極モデルを造り、そのモデルにALL4(xDrive)を搭載させるのか…
いや、やはりFFとして、シビックタイプRとメガーヌR.S.トロフィーRとのニュルでのFF最速を賭けた三つ巴の戦いを見せてほしいとも思う。
いずれにせよ、公言されている300ps超のパワーは、2代目JCW GPの218psを優に超え、現行のJCWが備える231psを70ps以上回る、スーパーミニとしては規格外のパワーであることは間違いない。
Source:AUTO MOTIVE MIKE
▶3代目JCW GPはFF最速を目指すか
3代目JCW GPの最初のミッションは、2代目JCW GPが持つニュルでの8分23秒を上回り、ミニ史上最速の称号を確実なものとすること。とはいえ、シビックタイプRが持つ、「FF最速の7分43秒80」に比べると随分と差があることは否めない。
しかし、発売1年前から300ps超を明言しているミニが、ほぼ同じパワーであるFF世界最速のシビックタイプRに、およそ1分近くも離されたまま納得する訳がない。そう、2代目JCW GPのタイムは、あくまでミニのFF世界最速までの「第一関門」に過ぎないのだ。
JCW GPは、シビックタイプRや、先日その姿がニュルで確認されたメガーヌR.S.トロフィーRよりも明らかに小柄で、軽い。この軽さによって、JCW GPはパワーウェイトレシオでライバルよりも優位に立つ。ミニも、3代目JCW GPには、カーボン素材などの軽量素材を使用することを明言している。
ライバルと同等のパワーを備え、ライバルよりも軽いとくれば、ミニがFF世界最速の座を獲得することも夢ではない。
▶今後の展開
冒頭でもお伝えした通り、発売は2020年に予定されている。生産台数は、2代目JCW GPよりも1,000台多い、世界限定3,000台。是非とも欲しい!と思う方は、最新情報をお見逃しなく!
ジョン・クーパーが、小さなファミリーカーであるミニをレーシングカーへと変身させてから、およそ60年。
いよいよ、ミニ史上最速の「リトル ロケット カー」が発進する。
Photo source:AUTO MOTIVE MIKE
SPONSORED
SPONSORED