2019年は、日本でもファンの多い、フォルクスワーゲン ゴルフと、アウディA3がモデルチェンジを果たす。ゴルフは8代目になり、A3は4代目へと突入する。
2台とも、欧州だけではなく、日本でも、理想的なボディサイズだ。加えて、「Fun to drive」を堪能できる動力性能で、根強いファンを持つ。それもそのはず、クルマに求められる機能を、過不足なく全て満たしている「理想的なクルマ」だからである。
そんな理想的な2台のドイツ車の中で、今回は、アウディA3のハイスペックバージョン「S3」の開発状況についてお伝えしたいと思う。S3とは、簡単に言えば、「プレミアムなゴルフR」。基本スペックは、ゴルフRと同じで、インテリアや装備が、ゴルフRよりも豪華なクルマだ。
SPONSORED
SPONSORED
▶最新のアウディデザインを踏襲する外観
次期S3の外観は、最新のアウディデザインを踏襲し、他のモデルと似たような出で立ちで登場する。最近発表された新型Q3のデザインが、次期A3ならびにS3に一番近いものになるだろう。
現行と比較すると、正直、見た目上の大きな変更はない。R8と同様、A3及びS3は、むやみにいじる必要がないぐらい、現状のデザインが完成されているから。
とはいえ、ヘッドライトとテールライトは、アウディらしく近未来感漂うものとなる。そして、フロントエンドには、大きなエアインテークを備える。もちろん、リアのクワッドエキゾーストも健在。これがなきゃ、S3じゃないっ!
▶S3の心臓部はどうなる?
現行のS3は、以外にも、ゴルフRよりもパワーが弱い。ゴルフRの310ps(欧州では300ps)に対し、S3は290ps。ゴルフRの方が、20psもS3を上回っている。S3の方が価格が高いのにだ。
とはいえ、次期S3も基本的には次期ゴルフRと同じエンジンを搭載する。ならば、次期S3のスペックは、ライバルのAMG A35の306ps/400Nmと同等か、それを超える310psぐらいに落ち着くだろう。次期S3やゴルフRでは、新排ガス規制「WLTP」をクリアするために、エンジンに微粒子フィルターが装着され、最高出力が下がってしまう。このパワーダウンを、噂のマイルドハイブリッドシステムで、どこまで穴埋めできるかが勝負だ。
次期S3のベースとなる次期ゴルフRの心臓部は、48Vマイルドハイブリッドが組み合わされた2.0ℓ4気筒ターボとなり、最高出力は90psアップの400ps以上の怪物へと劇的に進化するという話もある。
400ps以上というと、ライバルのAMG A35をすっ飛ばして、AMG A45やRS3の世界に突入するので、さすがに難しそうな話かもしれないが…
如何せん、ワーゲンもアウディも、次期ゴルフRとS3のスペックについては、徹底してだんまりを決め込んでいる。まずは、8代目ゴルフと、4代目A3の各ラインアップのスペックを待つしかない。ちなみに、次期A3には、PHVモデルが展開されることは決定しているようだ。EVへの機運が高まっている今、PHVモデルは結構人気を博しそうだ。
▶快適性と実用性に磨きがかかる
今年の夏に発表された2代目A1は、MQBプラットフォームの見事な拡張性を証明して見せた。2代目A1は、初代とは別物なぐらい、居住性とラゲッジスペースなどの実用性を向上させた。快適性と実用性の向上に明確に舵を切った結果、3ドアを廃止。この方針は、次期A3およびS3も同じで、3ドアは廃止される。
その代わり、進化したMQBプラットフォームにより、ボディサイズは現行とそれほど変わらなくとも、居住空間やラゲッジスペースは今まで以上に大きくなる。ボディ自体は大きくならずに、居住空間やラゲッジスペースだけが大きくなってくれるのが、オーナーとしては理想だろう。
▶今後の展開
新型A3は、2019年前半のデビューが予定されている。新型S3は、2019年後半か2020年初頭のデビューとなりそうだ。
メーカーに求めることは、ボディ自体は大きくせず、快適性と実用性を高め、より愉しめる動力性能を実現してもらいたい。そして、価格を上げないこと!
Photo source:Audi
SPONSORED
SPONSORED