プジョーは、先日開催されたパリモーターショーで、「3008」「新型508」「新型508SW」のPHVモデルを発表した。
PHVには、FFと4WDの2種類が用意される。これから開発が進められるという、フレンチエクスプレスこと、508「R」は、4WDモデル「ハイブリッド4」をベースとする。
ハイブリッド4は、1.6ℓ4気筒ターボ(200ps) + 前後2つのモーター(110ps)を組み合わせたパワートレインで、エンジンとモーターのトータルパワーは300psを発揮。0-100km/h加速は6.5秒。13.2kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、EVモードでは最大50kmの走行が可能だという。
十分にパワフルなハイブリッド4をベースとする508Rは、メルセデスベンツAMG C43、BMW M340i、アウディS4をライバルとするプジョーの威信をかけたフラッグシップモデルだ。
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▶350psのフレンチエクスプレス
508Rは、300psを誇るハイブリッド4のパワートレインに更なるアップグレードを施し、最高出力350psに迫るパワーを手に入れようとしている。エンジンそのもののパワーアップはもちろん、13.2kWhのリチウムイオンバッテリーよりも高電圧なバッテリーを搭載することで、50psという大幅な出力アップを図る。
トランスミッションは、PHV専用の8速AT「e-EAT8」が組み合わせられる。シフトプログラムは、508R専用に書き換えられ、シームレスで、より素早いシフトチェンジが可能になるだろう。
パフォーマンスは、0-100㎞/h加速が4.5秒。このタイムは、ハイブリッド4よりも2秒以上速く、もはや別物の領域。最高速度は250㎞/hに達する俊足を目指す。もし、本当にこれらの数値が実現すれば、ライバルのドイツ御三家を凌駕することになる。まさに、フレンチエクスプレス。
なるほど、508Rは、308GTiや208GTiのような「GTi」では括れない卓越したパフォーマンスを発揮する。だからこそ、プジョーのフラッグシップに相応しい、究極の「R」バッジが授けられるのである。
▶よりダイナミックな「猫足」
508Rは、308GTiと同じ「EMP2」プラットフォームを採用する。そして、リアサスペンションには、マルチリンク式が採用されるようだ。
プジョー伝統の「猫足」は、快適な乗り心地を提供しつつ、いざアクセルを踏み込めば、アスファルトを指先でがっちりとつかんで離さない強力なグリップ力を持つ。高速コーナーをややロールするものの、しなやかにいなしてみせる。よりダイナミックに進化した「猫足」は、ドライバーを必ずや唸らしてくれるだろう。進化形の「猫足」には、20インチと21インチのホイールが用意されるという。
ドイツ車にはない、ロールを愉しむ「猫足」。
ダイナミックな「猫足」を備えた508Rは、C43、M340i、S4とは全く異なるキャラクターで、新たな顧客を魅了するだろう。
▶一番怖いのは、パサート「R」?
「R」と言えば、忘れてはならないのがフォルクスワーゲン。508属するDセグメントには、ヨーロッパで絶大な人気を誇るパサートがいる。そして、パサートをベースに、ゴルフRの心臓が移植されたアルテオンは、見た目もカッコよく、そのパフォーマンスも秀逸だ。
フォルクスワーゲンは、「R」モデルのラインアップを拡充する計画を進めている。すでに、T-ROC RやティグアンRの開発は始まっている。パサートに、「R」モデルが投入されるのも時間の問題と考えていいかもしれない。
既にアルテオンという成功モデルがある。デザイン、性能、実用性、価格競争力、全方位で抜け目のないワーゲン。パサートRが実現したなら、508Rはもとより、C43、M340i、S4にとっても脅威となるだろう。
Photo source:PEUGEOT
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